2010.08.31

重症心身障害児とかかわる

 [障害] ブログ村キーワード


重症心身障害児について、日本てんかん協会の月刊誌『波』に体験談として載っていた文に、とても共感できる文がありました。


今年22歳になる重症心身障害者の娘さんがいらっしゃる、河田真智子さんのはなしです。
娘さんは、点頭てんかんを発症しています。

 発病直後は、命の危機を脱して、その後も命の峠を越えてきました。
 (中略)
 いろんな「ヒヤリ」がありましたが、最も辛かったことは……

 「わからない子」として扱われたことでした。



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16歳になった時に入院していて医者に経管栄養をすすめられ、「この子はこれからは死に向かって生きていくのだから」といった意味のことを、本人の目の前で言われたこと。

預け先の介護者が、くりかえし本人を前にして「ここが嫌いでしょう」と言われたこと。
本人の擁護をすると、そんなことが「わかるの?」と言われたそうです。

河田さんは、「その言葉は、怒りをすら凍らせました。」とおっしゃっています。


私も、重症心身障害児を育てていますが、どうしても忘れられないことばというのが、あります。


それは、本人にとっては祖父、私にとっては舅、義父によって言われたことです。

なにげない、悪気のないことばではあるのです。
私がミキサーにかけた食事を重症心身障害児の長男に食べさせていると、よく、「可哀想になあ」と、言うのです。

それは、普通の食事を食べられないことについてでもあり、食べさせてもらわないと食べられないことについてでもあり、ひいては、長男の存在そのものが、可哀想なものだ、あわれなものだということばなのです。

何回かその言葉を聞いたあと、私は抗議しました。

河本さんと同じように、本人を目の前にして可哀想かわいそういわないでほしい、ということです。

それに対する舅のこたえは、可哀想なものを可哀想だと言って何が悪い、というものでした。
可哀想なものはだれだってかわいそうだと思うじゃないか。それを正直に口にしただけだ、ということでした。


そう思われるのは、わからなくもありません。
自動車事故などで車いす生活になった方などのことを知ったら、つい、可哀想と誰だって思うでしょうから。

それでも、これから先いっしょに生活していく祖父に、子どものことを可哀想な存在だと思われたくなくて、私は必死でくいさがりました。

これほど身体的な障害がたくさんあるのに、いっしょうけんめい自分で食べているじゃないか、それは、とても強い、褒めてやるべきことであって、可哀想なわけではない。
障害があったらできないことが多くてもあたりまえで、けれどもそれは、ふつうの人がオリンピックの選手並みに速く走れないのを嘆くのとおなじようなものだ。

というようなことを言って、反論したのを覚えています。


けれども、祖父にとって可哀想な孫という存在であることは、とうとう変わりませんでした。
たぶん私のあまりの剣幕に、ことばこそ口にしなくなったものの、障害がある事自体がかわいそうであるという思いは、変えられなかったのです。


 でも、私自身、小さなころの夏帆を「わからない子」と感じていたように思うのです。
 もわ〜〜〜とした顔で表情に乏しく、点頭てんかんの特徴どおり「笑わない子」でした。

これは、長男もまったく同じで、私も同じでした。

表情がない、目が合わず見えているのかもはっきりしない、頭の中を見てみたいと、よく思っていました。


えっ、笑ってる?
こっちを見たの?
というのも、はじめは半信半疑でした。

長男も私も、幸いにも学校やリハビリで理解者に恵まれ、「お母さん、わかってるんだよ」と言ってくれる人がたくさんいました。

私も、はじめはおそるおそるそのことばを信じたのです。


わからない、にしろ、かわいそう、にしろ、そういう存在だと思ってしまうと、そこで終わりです。


相手のことを、それ以上知ってみようという気持ちにはなりません。



さいきん長男は、その愛想の良さで、みんなに可愛がられています。

学校の先生方はもちろん、送迎の方、病院の受付の方、見知らぬ方から声をかけられることもあります。

その笑顔を自分のほうに向けられた、自分のあいさつになんらかの答えをしめしてくれたことで、喜んでくださるのです。


もし障害ということにむきあう機会があったら、障害がある、なしではなく、わからない、かわいそうから一歩ふみこんで、接してみていただけたら、と思います。


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参考HP『全国重症心身障害児(者)を守る会』

参考HP『社団法人 日本てんかん協会』

ブログ♪重度の障害をもつ方との意志の疎通のために。 『Randy Taguchi's News』

ブログ♪「健康で5年しか生きられない」のと「重症障害者として15年生きる」のでは、どっちがいい? 『Ashley事件から生命倫理を考える』

ブログ♪医療的ケア 新聞記事続々と 『★★ユニ育ライフ | 重度脳障害児のいるユニバーサル育児な毎日』



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