2010.03.17

英国と日本、老人の生活


大原照子さんの『英国式スローライフのすすめ』という本のなかに、イギリス人のある八十七歳の老婦人のことがでてきます。


彼女は、独身で、キャリアウーマンとしてずっと働いてきて、フラットにひとりぐらしをしています。
あるとき暴漢に襲われて救急車ではこばれ、全治3か月というたんへんな思いをしました。


ところが、無料で個室、完全看護という病院を一週間で出て、自宅にもどってきたのです。
往診、訪問看護を受けながら治療をしたのですが、そのあいだも、ワンピースに着替え、アームチェアに座り、ベッドに横になろうとしなかったそうです。


寝たきりになりたくないというのが、その理由でした。


年をとってもひとりぐらしをつづける、自分のめんどうは自分で、というはっきりとした意志が、イギリス人にはあるようです。


日本人には、年をとってからのひとり暮らしは、さみしい、孤独、かわいそう、めんどうをみる人がいないのか、というようなイメージがどこかにあるように思いますが、どうでしょうか。


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『体験ルポ 世界の高齢者福祉』山井 和則さんは、「おしん文化」と『根性福祉』が原因で、日本の福祉は遅れているといいます。


介護する嫁、介護される舅、という図式が日本では、はっきりしているんですね。


生命保険文化センターが行った介護経験がある人への調査で、実際に誰を介護したのかの答えが、7割以上親の介護でした。
男性では、自分の親の介護が65.9%、配偶者の親が10.1%。
女性では、自分の親が38.0%、配偶者の親は33.5%となっています。


これは島根県のデータですが、それでは介護される側となったとき、誰に介護されたいかを調べた数値があります。
「家族全員にみてもらいたい 」が、女性18.2%、男性27.6%。
「高齢者ケア施設に入ることもやむをえない」が、女性53.8%、男性43.1%です。
こちらは、2000年の調査です。


「息子の嫁にみてもらいたい」は、ずいぶん低くなっているので、介護は嫁の仕事、という意識も多少かわってきているのかもしれませんね。


それでも、高齢者ケア施設より家族をえらぶのが、男性のほうが多いことが、特徴的です。
また、どちらも少数派とはいえ、実の子より嫁にみてもらいたいという男性が多いんですね。


年をとったら、嫁や家族にめんどうをみてもらって、それまで一生懸命働いたぶん、ゆっくり過ごしたい、そんなふうに考えるのが、いままでは一般的だったのですね。


1994年の国民生活白書をみてみます。
60歳から74歳の三世代同居の日本での割合は、30%ていどで、夫婦のみの世帯よりじゃっかん少なめくらいですが、75歳をこえると、三世代がぐーんと増え、45%ほどになります。
いっぽうイギリスでは、60歳から74歳でも75歳以上でも、夫婦のみかひとり暮らしがあっとう的に多く80%をこえます。
三世帯というのは、ほんのわずかにすぎません。


それと同時に、同居世帯の方がひとり暮らしの高齢者よりも自殺率が高いという結果もあります。


ちょっとびっくりではありませんか?


高齢者の世話をしないといけないからと、同居はしてみたものの、ひとり暮らし以上に不安感が強かったり、孤独に思ったり、ストレスが強かったりするのでしょう。


そろそろ、考え方を変えないといけない時期にきているのでしょうね。


介護は、なんらかの施設におまかせ、といったような意味ではありません。
イギリスでは、「どんなことをしてでも親を養う」とか「生活力に応じて親を養う」という若者の割合は、日本と同じくらい多いのです。
しかも、日本では、「どんなことをしてでも親を養う」割合が10年間で22.6%に減っているのに、イギリスでは45.9%に増えています。


親のめんどうを見、介護していくことがどれほどたいへんか、親の世代をみてきた若者たちの意識は、かわってきているのでしょう。


これから年をとっていく自分が、できるだけ自立した生活ができるように、なにをしていったらいいのか、そんなことを考えさせられました。


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参考HP『「寝たきり老人」の割合は4.2%であるのに対し、日本は33.8%。これは先進国の中で、最悪の数字』

参考HP『自分は誰に介護してほしいか』

参考HP『三世代世帯が多い日本・韓国』

参考HP『世帯類型別自殺率』

参考HP『親の扶養に対しては割合にドライな日本の青年』


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