2010.03.09

寝たきりと安静



寝たきり老人ということばがあります。


それは、寝かせたきり老人、というのが本当だそうです。


ご家庭で、つねに介護されている方にとっては、つらいことばかもしれません。


けれども、やはり、寝かせたままにしておくから寝たきりになってしまう、ということなのですね。


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しばらく前までは、体の一部が動かなくなったり、動きづらくなったら、横になって寝ている、というのが当たり前だった気がします。
お年寄りで、だんだん体も弱ってきて、とか病後であるとかいう場合も、安静にしているのがよいことのような気がしていました。


体力は使わずに、じっと回復を待つ、そんなイメージだったようです。


入浴,衣服の着脱,排泄,屋内移動,食事,体位交換等の日常生活動作を一人で行うときに支障があり,何らかの手助けが必要な者

病気(老衰も含む)やけがなどで日常生活のほとんど寝ている状態の者

寝たきりの期間が6ヶ月以上の者


という、行政上の寝たきりの規定もあって、ちょっとびっくりでした。


けれども最近は、なにか手術をした後でも、ずっと横になっていたから足腰弱くなって、筋肉がおちてしまったというようなことにならないように、すぐにリハビリがおこなわれるようです。


ほんとうに寝たきりの安静が必要というのは、心臓疾患などの病気や緊急時、妊娠に関するトラブルなどにかぎられるようですね。
呼吸や心拍数、血圧が安定すること、肺や心臓の負担がかるくなること、骨や筋肉を休め、エネルギー消費をへらすことが、良い影響となるばあいです。
これは、医学的に根拠のある寝たきりで、必要とされる安静です。


それにたいして、介護の都合で寝たきりにしてしまい、その結果、日常生活のあれこれが出来なくなってしまう、ということもあります。
日本は、長寿国であるということもありますが、寝たきりの老人の割合も、多いのですね。


自分で起きづらかったり、体を動かすことがおっくうだったり、起きる意欲のわきづらいような方こそ、わざわざでも起こしたり、自分で動きたくなるような環境や雰囲気をつくることが、介護ではたいせつなようです。


少し引用が長くなりますが、

 まず、きわめてかんたんな原理だが、動物に限らず地球上の万物はすべて引力に支配されている、ということを頭にいれておいていただきたい。植物は重力と逆の方向に伸びるし、動物は動くためにはまず重力に打ち勝ち、そのうえで動いているわけである。このように重力に逆らう姿勢は抗重力姿勢と呼ばれる。その逆が従重力姿勢で、極端な例が死んだときの状態、つまり地球の引力に身をまかせた姿勢のことである。
 ヒトは、抗重力姿勢で活動し、従重力姿勢で休息をとる、ということを一日二十四時間のなかでリズミカルにくりかえすことで毎日を過ごす。これがあたりまえなのである。


アメリカで、健康な成人をベッドに寝たきりの状態でおくとどうなるか、という実験が行われたことがあるそうです。
ベッドで食事や排泄もするという寝たきりを6〜7週間もつづけたところ、「筋肉や骨は必要以上に働かなくてよくなるので、それらを構成しているタンパク質やカルシウムが体外に排泄されてしまう。心肺機能の低下を招き、起立性の低血圧をおこす。」ということになってしまったそうです。


それほどの弊害があると思わずに行われた実験かもしれません。
治験者は、この状態から健康にもどるのに、さらに数ヶ月を要してしまったそうです。


わが家の長男は、重症心身障害児です。
そのままにしておけば、寝たきりです。
自分で動くことができないということです。
寝たきりの状態でいても、違和感はないかもしれません。


それでも、普段の生活では、起こして椅子に座らせます。
座位保持椅子という特殊な椅子で、胸ベルトや肩ベルトで体がずりおちないようにしています。
自分でお座りできない赤ちゃんのためのベビーカーのようなものを思っていただければよいかもしれません。
ただし、子どもが大きくなるにしたがって、どんどん椅子も大きくなり、かわいらしいベビーカーからは想像できないような重量のあるものになってしまいます。


保健婦さんからの指導などもあって、小さいころからリハビリや療育センターへ連れて行ったり、買い物にも散歩にも、体が大きくなって使えなくなるぎりぎりまで、ベビーカーにのせて歩いていました。


その延長で、座位保持椅子を作ってもらい、椅子に座って生活したり移動したりするようになったので、それが長男にとっては、あたりまえのような気がしていました。


けれども、寝ている状態をわざわざ起こすことには、本当に意味があるのかどうか、今さら疑問に思って、考えてみたわけです。
だんだん体が重くなると、寝ている状態から抱っこで椅子に座らせるのもたいへんなのです。


たしかに、小さいころは、本人がよく眠っていたこともあって、お布団に横になって過ごす時間もおおくありました。
すると、まわりの大人は、眠そうだから静かにしておこうとか、寒そうだから布団をかけないとと、どんどん眠らせる方向にむかってしまうのです。


自ら刺激を求めるわけではありませんから、寝かせておけばまるで刺激のない、脳の働きを促すようなこともないままに、すごしてしまうわけです。


もちろん、立つことができればそれが一ばんいいのですが、座った姿勢も、横になったままに比べるとかなり良い状態をつくることができます。
車いすのバスケットボールなど、とてもハードなスポーツをこなすことができるように、体は健康な状態を保つことができます。


車いすや座位保持椅子というものがなかったら、どうだったでしょう。
そういう時代も、もちろんあったのですね。


座位保持椅子で生活できるいまの長男の生活を、ありがたいと思わずにいられませんでした。



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参考HP安静は体にどうのような効果があるの? | 看護師さんの悩み相談所

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