2009.10.23

岡野玲子さんのえがく陰陽師とは

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陰陽師についてちょっと調べてみたいとgoogle検索したところ、約 1,300,000 件のヒットとなりました。

陰陽師は、過去のものではないの?
現在でもなぜ、陰陽師なのでしょうね。


だれにも何かしら、祓いたいものがあるからでしょうか。

   
現在では、いっしゅの占いのような、陰陽道五行易などを行う陰陽師さんもいらっしゃいます。

陰陽師という名まえだけで、なんだか浮世ばなれのした、不思議なイメージをもちますが、もともとは、官職のひとつのなまえです。
国家公務員ですね。

もともとは、推古天皇のとき602年に、百済から觀勒(かんろく)が来日し、聖徳太子らに陰陽五行思想や暦法をつたえたのがはじまりだそうです。

遣隋使の派遣などによってさらに、陰陽五行思想が重視されるようになり、天武天皇のころに陰陽師という存在がはっきりとみとめられるようになりました。


木(もく)、火(か)、土(ど)、金(ごん)、水(すい)の五行によって、森羅万象すべてのものの本質を分類し把握します。
それぞれに相関関係があり、ごくごく簡単にいえば、木は燃えて火を出す、水は火を消すというようなことです。

五行それぞれ陰陽を配して、甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸。
これを音読みすると、こう、おつ、へい、てい、ぼ、き、こう、しん、じん、き。
訓読みでは、きのえ、きのと、ひのえ、ひのと、つちのえ、つちのと、かのえ、かのと、みずのえ、みずのと、となります。

陰陽五行思想については、このような説明がされていますが、それがじっさいにどんな効果を発するのか、となると、まったくわかりませんね。


岡野玲子さんの『陰陽師』を、久しぶりに読みたくなって取出してみました。

おもしろい、と思っていたいじょうに面白く、よくぞこんな漫画をえがくことができたものだと思いました。

絵のきれいなこと、幻想的、神秘的で、平安時代のほの暗さ、闇の部分と、雅な世界が描かれていることはもちろんです。


陰陽師』をえがくまでは、日本史についての知識がまったくなかったという岡野玲子さん、信じられません。

たとえば、幅が85メートルであることを知って描かれた平安京の朱雀大路は、闇の深い、怨霊がでるのも不思議でない場所にみえます。

明かりといっては燭台、松明など火をそのままもちいるしかなかったそのころのことです。

都といっても真っ暗だったんですね。


とくに権力争いがはげしい宮中、帝のまわりには、鬼、怨霊、魑魅魍魎がうようよいます。

そこで、陰陽師安倍晴明の登場となるわけです。


平安時代の怪異の代表といえば、清涼殿に落雷をおとし、政敵藤原時平、醍醐天皇の皇子で東宮の保明親王、その息子で皇太孫となった慶頼王を次々に病死にいたらしめたという、菅原道真公。

菅原道真は、宇多天皇におもく用いられ、醍醐朝では右大臣にまで昇進したものの、左大臣藤原時平に讒訴され、大宰府へ左遷されたかたですね。
これは、藤原時平による陰謀なのか、じっさいに罪があったのかははっきりしません。
菅原道真は、左遷された地で都をおもいながら没し、死後は祟りをなす怨霊または雷神となったといわれています。


岡野玲子さんの『陰陽師』2巻には、安倍晴明が、悪霊となった菅原道真公を鎮めています。

菅原道真の霊は、おそろしげではあるものの、祐姫の霊に「めそめそ詩でも詠んでおればよい」とか「死んでも蘊蓄たれるやなじじい」とか言われ、どこかユーモラスでもあります。

それでもその当時、最強の悪霊としてほかの陰陽師は手をやいていたものを、安倍晴明はどうやって鎮めたのでしょうか。

じつは、菅原道真が生前に詠んだ詩を、よんでかえしたのです。

その詩は、亡き友人の霊にむかって、その徳をたたえるともに、

私はいつも 正常な意識をもって 
所信をぐらつかせたくないのだ
どうか 私の ささえとなってくれ

だから君 もし私に凶慝 つまり 
道理にはずれた 行いがあったと 見ぬくならば
神鬼が悪霊を 破砕するように
私を撃ちくだいて くれたまえ

しかし君 もし 私が 無辜の罪で
苦しんでいると 見とおすならば
どうか 私のために 天道に 冥理を 請うてくれ

その天道の 冥理を もってしても
裁決することが できないのなら
私は 何を言おう 
永久に沈黙しよう


と詠んだ詩だったんですね。

これを聞いて、菅原道真の霊は、涙を流しながら静かに、冥界にさっていきます。


じっさいに、陰陽道にこのような悪霊払いの方法があるとは思えません。

安倍晴明は、「悪霊に 対するのに 必要な ことは 恐れでも 敬いでも なくて 理解だよ」と言っているとおりに、悪霊にたいして、
「なあ……あの琵琶は よかった なあ」「すまぬが」「おしえてくれぬか」「安心しろ」などのことばをかけています。

退治するべき相手としてではなく、悪霊にも悪霊になるだけのわけがあるのだろうな、というところが基本にあるんですね。


岡野玲子さんの『陰陽師』1巻は、まだ原作の夢枕獏さんの作品を題材に漫画を描いたかんじですが、2巻になると、このようにがぜん、岡野玲子さんの安倍晴明像がくっきりとうかびあがってきます。

陰陽の術をほどこす姿も、漫画の絵とは思えないほど、美しいのです。


岡野玲子さんが『陰陽師』を書くにあたっては不思議な符丁もたくさんあって、そんなことを知りながら読むのも楽しく、ひとつぶで2度も3度もおいしい、そんな漫画です。




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