2009.08.24

自閉症、あんなこと、こんなこと

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自閉症、みなさんごぞんじでしょうか?

ことばだけは聞いたことがある、という方も多いかもしれません。

もうしばらく以前になりますが、草薙剛さんが、「僕の歩くみち」というドラマで、自閉症の青年を演じていましたね。


自閉症のかたが、とても不思議な身体感覚をもっていることを、『自閉っ子、こういう風にできてます!』を読んではじめて知りました。

  
私は、長男が重症心身障害児で療育センターに通っていたので、クラスが違うとはいえ、自閉症の子どもさんをちかくで見ていました。
自閉症の子どもさんは、なかなか意思の疎通ができず、こだわりがつよかったり、こちらが思いもしないような行動をすることが多く、お母さんたちも大変だろうという、イメージをもっていました。

現在長男がかよっている養護学校にも、自閉症の子どもさんはもちろんたくさんいらっしゃるのですが、いろいろな障害のあるお子さんのなかで、この子どもさんが自閉症、ということもわからず、やはりぼんやりとしたイメージしかできていないのです。

そんなこともあってずっと気になっていた自閉症、この本も、とても興味深く読みました。


『自閉っ子、こういう風にできてます!』には、ニキ・リンコさんと藤家寛子さんというアスペルガー症候群のかたがとうじょうして、花風社の編集者である浅見淳子さんと対談しています。

アスペルガー症候群というのは、知的障害がみられない発達障害のことで、知的障害がない自閉症ともいわれるけれども、公的な文書においては自閉症とは区分されることも多いという、わかりずらい
障害です。

(1) 他の人との社会的関係をもつこと
(2) コミュニケーションをすること
(3) 想像力と創造性
について、自閉症と同じく障害をもちます。

ただ、ニキ・リンコさんも藤家寛子さんも、子どものころからそういう障害がある、とまわりにも本人にも認識されていたわけではなく、成人になってからはじめて、アスペルガー症候群であるとの診断をうけたそうです。

これは、言語面や知的な面で障害がないために、かわった子どもとは思われても、なんらかの障害があるとはわからないまま、育ってきたということですね。

最近では、小さいうちから検診や療育相談などの機会も多く、アスペルガーなどの診断も早期にうけることができやすいかもしれません。


さて、『自閉っ子、こういう風にできてます!』を読んで、はじめにびっくりだったのは、藤家寛子さんが、「雨は痛い」とおっしゃていること。

それは、そんなふうに思えるということでなく、実際痛みを感じるということのようです。

雨も、シャワーも痛い。

風が痛いこともある。

不思議ですね。
ちょっと、痛いというのは、わからない感覚です。

ふつう私たちが、皮膚になにか当たっているというかるい衝撃のようなものを、感覚が過敏なために、痛いとかんじるようです。

そのほか、匂いにも敏感で、プールの消毒槽のにおいがきつすぎてこわかったたり、聴覚や視覚的にもうけいれづらさがあるようです。
ニキ・リンコさんや藤家寛子さんは、今ではサングラスや耳栓をして、あるていど自分が適応できるように工夫しているそうです。


これはけれども、学校のような、いろいろ雑多な子どもにとにかく一律のルールをあたえてなるべくはみださずにやっていこう、という場では、とてもつらいことになってしまいますね。


その他にも、こたつにはいると自分の足がなくなってこわかったり、傘やラケットを持つとどこまでが腕でどこからが傘かわからなかったりします。
自分にみえていない、お尻や背中はないものと思っていたりもします。

そんなことから、歩く、立ち上がるというような単純に思える行動のひとつひとつに、つねに神経をつかい、確認しながら、行動しているのですね。

私たち、ふつうだと思っている人間からかんがえると、なんて大変なことでしょう。


こういう感覚的なこと、身体的なことは、自閉症の障害として、あまりおおきくは取りあげられてこなかったことだし、自閉症にかかわるような仕事をされているかたでも知らなかった、というかたもいらっしゃるのではと思います。

今でこそ、このような本や、その他にも自閉症のかたご自身の書いた本が多く出版されて目につくようにはなりましたが。


アスペルガー症候群のように、言語的には問題がないとされる方でも、子どものころのことでは、つらくても泣くしかなく、普通の感覚しか持っていない親やまわりの大人には、なんのことだかわからずにそのまま状況は改善されなかったという状況でした。

本人は本人で、まわりと違っているということには気がつかず、ニキ・リンコさんや藤家寛子さんも、大きくなって普通の人とはなしてみてはじめて、その感覚の違いがわかったということのようです。

一般の人を基準にしている日常生活では、ずいぶん不利なことになってしまっているのですね。

自閉症というと、社会性やコミュミケーション面での問題があると思いがちですが、それ以前に、身体的な辛さ、生きにくさ、生活にともなう困難なことがつねにあって、まずはそちらを先になんとかしないといけないのでは、と思わされます。


茂木健一郎さんは、『プロフェッショナル 仕事の流儀』 第66回
「見えない心に、よりそって」で、自閉症支援の服巻智子さんとの対談が終わった後、ブログにこんなふうに書いていらっしゃいます。
自閉症は身近な脳の状態である。
誰にでも、家族や友人、学校や職場で
会う人の中にスペクトラムの中に入った
人がいるはずだ。
認知科学では、自閉症は「心の理論」
と絡んで研究されている。
さまざまな脳のあり方(neurodiversity)の
一部分である。


多様性と普遍性の配合というのが、これからのさまざまな問題を考える上で一番大事なこと



感覚的にはおどろくような違いがある、けれども、それがわかってしまえば、自閉症のかたやニキ・リンコさんや藤家寛子さんに会ったときも、それほど驚いたり特別なものを見るような目でみなくてもすむのですね。


重症心身障害児の長男と、アスペルガー症候群のかたとは、体温調節が難しいという共通点があります。
脳のそういった部分に障害があるから、と思えばなるほどと思えます。


普通といわれる自分たちの脳は、なんていい加減で適当にできているんだろう、子どものころのいつ、どうやってそのあるほどほどな加減でよしとする感覚をみにつけたのだろう、と、それもまた不思議です。


もっともっと自閉症やアスペルガー症候群についての興味深いはなしをきくことのできるこの本は、いままであまり関心のなかったというかたや、よく知らないというかたに、読んでほしい本です。



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関連HP『アスペルガー症候群を知っていますか?』 〜NPO法人 東京都自閉症協会

関連HP『What’s? アスペルガー症候群』

関連HP『多様なものと向き合う時、その人の器量が問われる』茂木健一郎の「超一流の仕事脳」 〜日経ビジネスオンライン

ブログ♪プロフェッショナル 仕事の流儀 服巻智子 『茂木健一郎 クオリア日記』


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