いったい公務員のどこがプロフェッショナルなのかと、あまり興味をひかれないままに見ていましたが、けっきょく、なるほどねえと思わされ、最後まで見てしまいました。
公務員木村俊昭さんは、ばかものです。


小樽市職員として、ごくふつうの公務員としての仕事のスタートを切った木村俊昭さん。
どこがばかものなのかといえば、職場の仲間や市民たちにとっては、とうてい実現できないだろうことを、思いつき、しかもそれを、じっさいにやろうとすること。
そんなことをやってみても結果がわからないのに、とまわりの反応が冷ややかでも、とにかくやり続けようと前に進むこと。
そして、最終的にやりとげること。
やっていることは、地域おこしや地方の再生という、ごく地味なことなのですが、木村俊昭さんの情熱は、すごいのです。
周囲にいくらばかなことにみえようと、冷たい反応をされようと、止めようと思わないということが、むしろ不思議です。
その、ひとりでも続けていこうとすることのできる力は、どこからくるのだろうと思います。
私の家の近くに、老夫婦が住んでいます。
70代くらいの方たちでしょうか、おふたりで、田んぼをつくり、アスパラガスを栽培し、りんごの木の世話をしているのです。
ご主人は、ずいぶん腰が曲がっているのですが、それでもおふたりで、まいにち畑にかよって、農作業をしていらっしゃいます。
次男が毎日保育園に通っていたころは、はたけのわきの道でおあいしては、あいさつをし、作業を興味深く見ている次男に声をかけてくださっていました。
自宅から畑まで、少しだけ距離があるのですが、おふたりとも自転車で、雨が少しばかり降っても、カッパを着てでも畑にでていました。
お二人でのことですから、そうはかどるばかりでなく、ひとつの作業に何日もかけてということがあるのですが、毎日まいにち、少しずつ、仕事を進めていきます。
毎年、田んぼには水が張られ、アスパラガスのトンネルにはビニールがかけられ、りんごの木は消毒され、と、くりかえされます。
若い人が農業をやらなくなり、老人だけが畑に出るというのは、よくあることではあるのですが、こうして毎日のようにお二人での仕事をみていると、頭が下がる思いがしていました。
その畑のまわりは、だんだんと住宅地になってきているのです。
広い田んぼや畑ではありますが、そうやって農地としてのこっているところのほうが、もう、少ないのです。
年をとってまで仕事をせずとも、田んぼや畑の土地を、住宅地として売るなり貸すなりすれば、楽になるのに、と思う人もいるでしょう。
そういう人にとっては、わざわざ苦労をしているようにみえる、そのご夫婦は、ばかな人たちということになるのかもしれません。
ご本人たちにとっては、あたりまえだから続けていることなのでしょう。
継続は力なりということを、私はあまり好きではなく、信じてもいませんでした。
けれども、さいきんになってようやく、なるほどと思うことがあるようになったのです。
やっている人はちゃんと、あまりにあたりまえに、続けるということをしているんだなあと思うのです。
ずっとひっかかっていて、ときどき思いだしていたことばがあります。
私のあいしてやまない、『摩利と新吾』のなかで、あるおばあさんが言うのです。
「どんなにばかみたいに思えることでも
最後までつらぬき通せば本物になるんですよ」

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★『まず始めること、そして続けること』
☆『怒濤の海』
私は、ここ数年で3億を小樽に投資して 北運河の古き良き景観と 良き建物を再生しエンタテインメントで綾取る 世界中のアーティスト、芸術家がこの街に 住み着いていくという目標を持って生きております。
誰もが、半信半疑の中 ”やり続けようと前に進むこと”なによりも心強い 心の支えになりました。