2009.02.26

神に選ばれた親



>>[障害児] ブログ村キーワード

障害児関係の冊子に、親御さんがこんなことを書いていらっしゃいました。

「この子は貴方たちならちゃんと育ててくれると、神様が選んで授けた子どもだからがんばってね」と言われる方がいます。
 
現実に向き合うと、自分の力不足や理不尽としか考えられない行政への不満で神様の不公平を思わずにはいられませんでした。

わが家の息子も、偶然わが家になってきただけで、決して親を選んで生まれてきたわけではないということです。


たしかにそのとおり、私も重症心身障害児の親として、頷かざるをえないのですが、なにか釈然としない想いも残ります。

なんなのでしょう?

  障害児を考える
障害児の御さんのブログなどを見ていて、「天国の特別な子ども」という詩を知りました。
 ⇒http://www.geocities.jp/takaochibi/sub-tenshi.htm
とても感動しましたという方。泣きましたという方。本当に心が慰められたという方。

けれどもその一方で、なんだか違うんじゃないの、自分はそんなふうには感じられない。という方もいらっしゃるのです。


この詩にはやはり、「天から授かった特別な子ども」というフレーズが出てきます。「特別の 神の思し召し」ということもでてきます。

こういうところだけを取りあげると、やはり、反感もでてくるでしょう。

障害児であろうと特別な子どもではないと思う親御さんや、そんな特別は損なだけ、と思う親御さんだっているでしょう。


さきにあげた親御さんの文章には、「うちではとても育てられないもの…」と、神様が選んだのはあなたであって、私ではない、貴方はがんばってね、という残酷さを感じるともありました。

きっと、障害児の親御さんにこう言った方は、障害児を育てるということは大変なだけという思い込みしかないのでしょう。

じつは自分は選ばれなくてよかったという、ほっとした気持ちが見え隠れするのですね。


けれども、その方は、たとえば、自分の親御さんを介護する、とか、子どもが不登校になるとか、自分自身が何らかの病気をかかえることになる、とか、そういった特別には、選ばれていないのでしょうか?

なにも、障害児だけが特別なわけではない、いまを生きる子どもにはどんなことだって(事故だって、病気だって、学習障害のようなことだって、ひきこもりだって)起こりうるわけですし、いつ、自分がその特別神に選ばれたという存在になるのか、わからないわけです。

そういうことを、忘れている、または、実際もしかするとすでに問題を抱えているかもしれないのに、自分より障害児をかかえることのほうが大変なのがあたりまえと思っていらっしゃるのですね。


「天から授かった特別な子ども」という詩も、じつは、エドナ・マシミラさんというアメリカの方で、ご自分の娘さんがダウン症であり、すでに娘さんは亡くなられているという方が、書かれたものでした。

日本でも大江祐子さんが訳されたのですが、それ以来、詩のほうがひとり歩きするようなことになっているわけです。

障害児の親を啓蒙しようとか、なぐさめようとか、そんなときのためのものではなく、親御さんご本人が、その詩とであったときに、深く感じるものがあればそれでよいのだと思います。


私も、こんかいもう一度この詩を読んで、ああ、そうだった、と思いました。

「一人前になれない」「とくに気をつけてもらわなければならない」私の子どもは、やはり特別なのです。

けれどもそれは、育てるのに大変だから特別なのではない、だれにだって自分の子どもが特別にかわいく思えるのと同じように、特別な存在なのです。


障害児の親御さんも、まず障害があるということを告げられたら、障害を見てしまいます。
子どもを見るより先に。

障害があってもなんとか育てられるかもしれないと思ってからでないと、障害があってもかわいい、障害があること丸ごとが愛しい、とは思えないかもしれません。

それでもやっぱり、いつの日か、障害のある子どももやはり、授かり物であったと思えるようになってほしいですね。


もしも自分が障害児の親御さんでなかったとしても、いつかそうなるかもしれない、どんな他の生きていく上での障害があるかもしれない、自分にも背負っているものがあることを思って、お互いに大変よね、と思っていただけたらと思います。

そして、どうしても大変なときには助け合いましょうね、と同じ人生を歩む母親、親、同士として、そこにいてほしいと思うのです。


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